日本人の主食であるご飯。あったかいご飯におかずをかけて食べる食事は最高。
しかし!
「便秘解消の観点からはご飯は冷やして食べるほうがいい」というのが常識です。
そこで今日はなぜご飯は冷やして食べると便秘にいいか紹介します。
ご飯を冷やすとレジスタントスターチが増える
一度温めたご飯を冷やすと、ご飯に含まれているでんぷんが再結晶化して消化されにくい構造に変化します。この消化されにくい構造をもったでんぷんのことをレジスタントスターチといいます。
このレジスタントスターチは食物繊維と同じような働きをもち、消化されず腸までとどきビフィズス菌などの善玉菌の餌になります。
大腸に届いたレジスタントスターチは、腸内細菌によって発酵されて、酢酸、プロピオン酸、酪酸、コハク酸などの有機酸に変えられる。このような有機酸は、腸内を悪玉菌が活動しにくい弱酸性に維持する効果があり、善玉菌を育てやすくする。
このレジスタントスターチは、水にとけない不溶性食物繊維と同じで便を作る材料になってくれます。不溶性食物繊維が不足すると便を作る材料が不足して便秘になりやすい傾向になります。不溶性食物繊維を豊富に含むのは野菜で、野菜嫌いは便秘になりやすくなるのはこのためです。
そこで冷えたご飯を食べると、ご飯にレジスタントスターチが増え、これが野菜に含まれる食物繊維の代わりに便の材料になってくれます。そのため野菜不足の方には特にあったかいご飯よりも冷やしたご飯をお勧めします。
便秘を解消するには腸内の善玉菌を活発にすることと同時に便をしっかり作ることが重要です。この二つの働きを担ってくれるのがレジスタントスターチなのです。
ご飯のカロリーも軽減
またご飯を冷やしてレジスタントスターチにすることで、ご飯から体に吸収するカロリーを減らすことができます。レジスタントスターチは人間の消化酵素で分解されずらくなった「でんぷん」ですので、そこからカロリーを取り出しにづらくなります。
通常のご飯の2分の1程度になるといわれています。しっかり食べてもカロリーカットできるのでダイエット中にもいいかもしれませんね。
でんぷん1gあたりのカロリーは通常4kcalとみなされているが、レジスタントスターチのように小腸で消化されず、大腸で腸内細菌に発酵されて有機酸として吸収されるでんぷんのカロリーは1gあたり2kcalと、通常のでんぷんの半分とされている。
レジスタントスターチを作る最適な温度は?
レジスタントスターチを作る最適な温度は5度~6度といわれています。これは冷蔵庫の温度と同じなのでご飯を一度冷蔵庫に入れて冷やしてから食べると効果的でしょう。
一度冷やしたご飯は常温程度まで戻しても、レジスタントスターチの量は変わらないので一度冷蔵庫で冷やして食べる数時間前に常温に戻しておくと食べやすいかもしれません。
お昼は外食よりもお弁当!
お昼は外食でほっかほかのご飯を食べるよりも、常温になったお弁当を食べると便秘にはいいです。またコンビニでお弁当を買う際、レンジでチンしてもらうより、そのまま食べたほうが便秘には効果的です。
ちょっとした工夫で、無理せず便秘対策ができますのでうれしいですね。特にご飯は日本人の食卓にとって欠かせないもの!工夫次第で簡単に毎日の生活に取り入れることができます。
便秘に悩む方は、ぜひ試してみてください!
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