ビフィズス菌とは
ビフィズス菌とはビフィドバクテリウム属に属する菌のことです。腸内フローラの主要細菌の一つであり、腸内環境を保つ上で重要な役割を担っています。ビフィズス菌は1900年のフランスでTissierによって健康な母乳栄養児の便から分離されました。当初ラクトバチルス属として分類されていましたが、現在はビフィドバクテリウム属として独立しています。
ビフィズス菌は嫌気性のグラム陽性多系性桿菌です。乳酸菌は乳酸を多量に生成させる細菌の総称のことで正式な名称ではないのですが、ビフィズス菌は細菌学で分類されている正式な名称です。
乳酸菌との違いは乳酸菌の菌形が桿状または球状なのに対してビフィズス菌はV字型、Y字型、I字型をなしています。また乳酸のように発酵の際、多量の乳酸菌を生成しない代わりにビフィズス菌は乳酸と酢酸を産出します。またDNAを構成する塩基配列にも違いがあり、分類学上まったく別の細菌であるといえます。
とはいえ、私たちの健康にもたらす効果に関して言えばかなり似通った性質をもちますのでビフィズス菌を乳酸菌に含めて論じることも多いようです。
ビフィズス菌と乳酸菌は私たちの病気を未然に防いで健康を維持するプロバイオティックとして今注目を集めています。その代表的な効果に以下のものがあります。
ビフィズス菌は腸内において悪玉菌の増殖を抑え、善玉菌を増やします。腸内の悪玉菌と善玉菌のバランスが整っていると便通が正常になり、便の悪臭、体臭、口臭が軽減されます。
また、身体に害を及ぼす物質の発生を抑えることから免疫力が高まり、アレルギー症状を抑える効果が認められています。母乳を摂っている乳児においては消化管内に最も数多く常在する細菌であり、加齢に伴って減少することが分かっています。
食物など口腔から摂取する乳酸菌は胃酸や胆汁で損なわれることなく腸内に到達するため、腸内の悪玉菌増殖を抑えて健康維持に役立つ効果があります。
ビフィズス菌とは記事一覧
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人間の腸は、健康や若さを維持する上でとても大切なものだと言われています。大腸の中には、悪玉菌と善玉菌が存在します。悪玉菌は、大腸菌やブドウ球菌などで、腸の中で有害物質を生み出し、この悪玉菌が増えるとさまざま症状を引き起こしたり、老化を進める原因になったりします。善玉菌は、腸内ビフィズス菌や乳酸菌などで、有害菌が増えることを押さえたり、老廃物を体の外に出す働きをしてくれます。また、ビフィズス菌は、体...